AMADA EML3510NT 全自動タレットパンチ&レーザー複合機
レーザーによる金属切断により、精密な加工が可能
EML3510NTはAMADA社製(EML-NTシリーズ)のレーザータレパン複合機の商品名。タレパンとは、タレットパンチプレス(Turret Punch Press)の略でタレットは「回る」パンチは「穴を開ける」プレスは「圧力を加える」の意味。
EMLは大型切断機で、素材を切断する際のニーズに合わせて最大加工板厚6mmまでの金属素材を切ることができる。
タレパン(タレットパンチプレス)は、パンチで素材に下型(ダイと呼ぶこともある)で穴を打ち抜く機械なので作業コストは安いが、打ち抜くパンチ穴の形状によるため複雑な形の切断に対応しきれない点がある。特殊な形もパンチ穴の型を作れば対応できるが、特殊な形の小ロットの生産では割高になる場合が多い。プレス能力は30トン。通常、金型をプレスすると、型を抜く際にカスが素材表面に上がってしまう現象(カス上がり)が問題となるが、 このEMLはエアジェットバキューム機構を採用し、プレスする際に金型下方で強力な空気を起こして抜きカスを吸い込むため、カス上がり無く、キレイに仕上げることができる。
一方、レーザーは2kw出力の発振器を備え、どんな形にでも切断できるが、電力や作業コストは高くなる。この両方を兼ね備えることにより、工作する形や製品によってタレパンとレーザーを使い分け、費用対効果の高い製品を作っていく。
このEML3510NTはパンチをセットできる箇所(ステーション)が58ステーションあり、うち2つがどんな角度にでも自由に設定できるオートインデックスを有している。残り56ステーションには様々なサイズの金型をセットできる。この機械の素材置場(通称テーブル)はブラシタイプ。オートインデックスとはパンチの金型が自由な角度に回転し正方形のパンチ穴でも45度回転すれば菱型を打ち抜けるような機能。
マルチタップ装置を備えており、M3、M4、M5、M6のタップ加工も同時に加工できる。
レーザー出力は2.5kw、タレパンの切断能力は30t
詳細情報Machine Spec
型 番 | プレス能力 (kN) |
複合加工範囲(mm) X×Y |
発振器 (複数掲載は選択式) |
最大加工板厚 (mm) |
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EML-3510NT | 300 | 2500×1270 | AF2000E-LU2.5 (定格出力:2kW) (ハイパワーモード:2.5kW) |
軟鋼:(酸素切断) 3.2(AF2000E-LU2.5) ステンレス鋼鈑:(高圧窒素切断) 3.0(AF2000E-LU2.5) |